かになべ

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「好きなときに好きなことをやる」の解像度を上げたい

坊ちゃん

親譲りの飽き性で子どもの頃から損ばかりしている。
具体的には、スキルが身につく前に興味が移り変わるので能力が身に付き辛いと感じている。

それはそれで、自分の性分として諦めているので、別にいいし、人にとやかく言われることでもないと思っている。
ただ不思議なのは、あ、これ飽きたな、と思って投げ出してやらなくなったことも多々ある一方、妙~に興味が長続きしたことや、俺こんなに(量)やってたのか、と驚くことも稀によくある。

そのときそのときの好きなことを大事にする不定形な生き方をするにしても、自分が「今のタイミングじゃねえな..」と思うタイミングの内的な感覚を掘って(解像度を上げて)、「これやりたいな」→「やる」がスムーズに動かせる、ストレスのない作業状態の再現性が得られればよいと思った。



フロー理論

フロー理論によると、その個人にとって、取り組むタスクの「難しさ」と「固有スキルの必要性」の割合がちょうど良ければ、フロー状態(集中でき、パフォーマンス発揮できる状態)になるという。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/12/Challenge_vs_skill_jp.svg/300px-Challenge_vs_skill_jp.svg.png

みたいな話で、自分の内的な状態によって、集中しやすいタスクが変化するのではないか、というのが今回書き留めておく仮説。

以降は、自分に固有かもしれない内的な感覚を言語化している記述が多い。
とはいえ、他人が読んで共感が得られる部分については、臨床心理等の言葉や概念で一般化(補完?)できる可能性はある。



第1軸: 探索 ←→ 安静

おそらくベースの考え方にあるのは、強化学習うつ病の病態を説明するようなモデル。
これは本当にあるやつで、セロトニンの低下で将来報酬の見通し重みが低下するというサーベイがある。
うつ病と意思決定

「探索」優位 → 得られる報酬を高く評価しているので、探索コストをかけてもたくさんの目標物を得たい、と思っている。

「探索」優位な状態に向くタスク

・ザッピング
・調べ物、文献調査
・可能性の列挙
ブレインストーミング
・ネタ出し

「探索」優位な状態で、「安静」寄りのタスクをみたときに感じる心的な状態

・飽きた、退屈である
・情報量が少ない
・もっといい可能性がある気がする
・そういえばこれはなんだっけ?
・これを掘るともっと面白くなりそうだ
・モンキーマインド

「安静」優位な状態に向くタスク

・整理整頓
・データの整理 フォルダの並び替え ファイリング
・探索時に手に入れたアイディアの文章化、吟味、精緻化
・情報の仕分け
・マトリクスで整理する(これじゃん)
・教科書を読むような勉強、概念の習得をするような読書

「安静」優位な状態で、「探索」寄りのタスクをみたときに感じる心的な状態

・どのアイディアもくだらない
・これ以上、散らかしたくない
・美しくさせたい、成立させたい

余談

・「安静」は言葉に起こすと抑うつ状態っぽいのだが、このとき情報の整理的なタスクを行うといい感じになる。小さい達成感を集めて、精神の安定感につなげる感じ。



第2軸: 拡散 ←→ 集中

マルチタスク←→シングルタスク、という話でもよい。
・「集中」優位のときにマルチに進めることを強いられるときはしんどいし、「拡散」優位のときに、1個のタスクに集中するのもしんどい。
・拡散は、上の探索にも似ているが、探索が、外部→自分に情報をインプットするのに対し、こちらは、自分発信の情報の方向の矢がたくさんある感じ。モンキーマインドである部分は共通項か?
・文章を仕上げなければいけないときは、「集中」でいたい
・1日の中の大きな流れでは「集中」優位から「拡散」優位になっていく感じがする。
・もちろん「集中」優位が出やすい時間はある(朝、夕方等、cf:金の時間・銀の時間、時間生物学の知見、特にコルチゾール濃度のタイムラインなど)
・文章を仕上げるという、「集中」優位の作業を、「たくさんの表現」から最適なものを選び、決める作業だととらえるならば、決断量をコストとして支払っている作業だといえる。
・実際に自分の感覚として、「拡散」優位なときに文章を書かなければいけないときは、「書いては消し、修正し、組み替えて・・・」とどんどん時間を使ってしまう。
・決断量は、1日の中で使用すれば減るリソースだという仮説がある。
私たちは1日に “3万5,000回” も決断している。「決断疲れ」を防ぐにはどうすればいいのか? - STUDY HACKER|これからの学びを考える、勉強法のハッキングメディア



終わり

・既存のライフハックでは、「集中」の状態を作る方法を評価しがちだが、アイディア出しや情報収集には、「探索」や「拡散」の状態を当てれば、より無理なく効率的にできないだろうか。
・他にも内的な状態の評価軸はあるだろうし、外部的な締め切りの存在、タスクを達成することで得られる報酬の期待値なんかもあるだろう。