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「科学的な適職」の制御焦点テストやってみたんだが 〜攻撃型か防御型か

制御焦点とは?

科学的な適職という本が私の中で今年のスマッシュヒットです。

「好きなことを仕事にするのが幸福」「お金を稼げる仕事が幸福」というのがバイアスでしかないとして、科学的にエビデンスのある真に幸福に寄与する仕事の性質(7つの徳目)と逆に幸福度を下げてしまう仕事の性質(8つの悪)を紹介する、というのがまあざっくり言えばあらすじです。

私は著作権というか出版ビジネスの利益についてマジメなのでブログとかで本の中身を言い過ぎるのよくないと思うのですが、ネット検索すると無限に出てくるので載せちゃいます。

7つの徳目
1:裁量権はあるか(自由)
2:進歩している感覚はあるか(達成感)
3:攻撃型or防御型タイプは合っているか?(焦点)
4:内容と報酬は明確か(明確)
5:業務内容はバラエティに富んでいるか
6:自分と似た人が多いか(仲間)
7:他人の生活に影響を与えるか(貢献)

8つの悪
ワークライフバランスの崩壊。
②雇用が不安定。
長時間労働
④シフトワーク。
⑤仕事のコントロール権がない。
⑥ソーシャルサポートがない。
⑦組織内に不公平が多い。
⑧長時間通勤。


この中で徳目の一つとして上がっているのが自分の「制御焦点」がどこにあるのかであり、それに応じた環境であったり、指示の種類が適合している方が、仕事のパフォーマンスが上がる、やる気がある、などのエビデンスが得られているものだそうです。

制御焦点は、「攻撃型」なのか「防御型」かに人の性格を区分する考え方です。

そして大事なことは、その他の性格テスト(ストレングスファインダー、MBTI、エニアグラム、RIASEC)は、それに向いた職業に就けることと幸福度の相関がないか、あっても非常に低い、とされていることです。びっくりですね。

攻撃型・防御型の説明をいかに引用します。

攻撃型:

  • 競争に勝つために働く。
  • 何かを得たり達成するのが最終的な目標で、報酬に強い影響を受ける。
  • 大きな夢を持つのが好きで、仕事を効率的に進めようとする。
  • 基本的にポジティブでクリエイティブだが、そのぶんミスが多く、物事を突き詰めて考えず、準備不足のまま事を進めようとするのが難点。
  • 基本的に「ほめられて伸びるタイプ」。物事が前に進んでいる実感があるときに一番やる気がわくので、つねに自分のプロジェクトの進歩を確認できる環境を作り、何かを達成したら自分にご褒美をあげるようにするのがよさげ。

防御型:

  • 競争に負けないために働く。
  • 義務や責任を果たすのが最終的な目標で、できるだけ安全な場所に身を置こうとする。
  • 失敗やミスを恐れる傾向が強いため、最低でも合格点だけは取ろうとする。それだけに仕事は正確で注意深く、ゆっくりと着実に物事を進めていこうとする。
  • クリエイティブな能力は低いことが多いが、分析や問題解決力が高い。
  • 防御型はとてもリアリスト。過度なポジティブさや賞賛は逆効果で、他人から正直な評価をもらうほうがやる気がアップする。とくに仕事の正確な進行度や改善点がわかるほど能力が発揮されるので、余裕のある締め切りと、Omnifocusのようなツールで進行状況を正しく把握できるようにしておくと吉。

引用元:https://yuchrszk.blogspot.com/2014/06/blog-post_7189.html*1

自分が攻撃型か防御型かについては知るためには、「促進予防焦点尺度」というテストをするそうです。
以下のような設問によく当てはまる〜全く当てはまらないまでの7段階で回答していき、ポイントの累計でどっちのタイプなのか判定します。詳細はググってください。科学的な適職にもテストが載っています。

1 どうやったら自分の目標や希望をかなえられるか、よく想像することがある。
2 私はたいてい、悪い出来事を避けることに意識を集中している。
3 私はたいてい、将来自分が成し遂げたいことに意識を集中している。
4 どうやったら失敗をふせげるかについて、よく考える。
・・・

やってみたんだが

・結論から言うと、攻撃型ポイント41点、防御型ポイント47点で、防御型が優位でした。(53%優位)

・やる前は、攻撃型と防御型、どっちも自分にありそうだな、と思っていましたが、確かにそういう結果でした。

・確かに防御型であることを裏付けるエピソードが結構あるような気がしてきました。
 以下、自己理解のために私の思ったイメージを記載していきます。
→受験勉強や、大学の勉強も、何かを学びたい、身に付けたい、というよりかは、このままだと進学できない、クラス内での競争に負けてしまう、卒業できない、とか言ったモチベーションでやっていた。
→今の仕事もこれを絶対に達成したい、というよりかは、こうしないとこうなる、ああなる、ひどいことになる(迷惑がかかる、みんな困っちゃう、怒られる、査定下がる)みたいな発想でやりがち。
→おそらく私は知る人は、私は好奇心が強く、いろんなことに手を出す人、と思われていて、確かにそういう側面もあるが、計画を立てたり、方向性を一つに絞る、と言ったことが苦手(興味が湧かなくなる)ので、こと仕事になっていく(他人を巻き込んだり、承認をとったり、調整したり、といった仕事的な側面が首をもたげ出す)と、嫌になってしまう、仕事として能動的に取り組めないことが多い。逆に、自分一人で完結するタイプのことならまあまあ続けられると思うが、それは何かを達成したい、とかいうよりは楽しいからやってるだけ。
→自分のイメージ的には、いろんなことを思いついて、やりたいと思うんだけど、先に、これやらないと困ったことになる類のタスクに常に追われ続けていて、結果的に守りの行動パターンばかりやっている人、になる。
→今の仕事がどちらかというと防御型行動が多い仕事(様々な手続きを様々な基準やルールに照らして適正に実施する、適正に実施されたという形の理屈を考えて、集団で合意していく等々)なので、それに振れてしまっているところはあるのかもしれない。
→何かを聞いても、それって〇〇法的に大丈夫なのか?この観点から問題はないのか?とか、そういう思考になりがち。なので、仕事でも「問題点指摘おじさん」になりがちだし、同時にいろんな批判に対して理論武装を用意する「成立させ屋さん」になりがち。
→なので、今までも気持ちよく働けていたケースは、先の文脈に当てはめていくと、攻撃型が出してくれる「ポジティブでクリエイティブな」アイディアや問題意識を、ゆっくりと着実に分析したり解決していくことができるケースが多そう。

・結論からいうと、確かに防御型の仕事が合っていそうで、適度に攻撃型の人と一緒に働きたい感じです。そういうマイクロマネジメントは大変そうだけど。

・何れにしても、攻撃型行動への衝動は残る気がしていて、そこはうまくマネジメントすることを身に付けたい。

・また、この2タイプをプラスの感情・マイナスの感情でまた軸を置くと、以下のようなことになるのかと思われます。これを軸に整理しようとしましたが、まだ自分の中で言語化できていません。

攻撃型であるということ
・攻撃型の行動をする計画や実際にしているときに喜びを感じる
・防御型行動を強いられているときに焦りや抑圧を感じる

防御型であるということ
・防御型の行動を取れているときに安心感を感じる
・攻撃型の行動を強いられているときに不安や憂鬱さを感じる


・「仕事の正確な進行度や改善点がわかるほど能力が発揮される」とあり、確かに改善点がわかる(人から教えられる、思いつく、時間が経って整理できてくる)と急に燃えてくる節があります。日々の仕事を細末な緊急タスクに費やしすぎず、進行度確認ツールを使用したり、改善案を整理する時間を意識的にとるような働き方をしていきたいと思いました。

終わり

*1:本の著者のブログ